【爆増中】大阪の民泊がコロナ前以上に復活!?
外国人観光客急増で“儲かる宿”が続出中!
観光地・大阪の民泊が再び盛り上がっています。新型コロナで激減した訪日外国人が戻り、現在はインバウンド客で「予約が取れない民泊」も珍しくありません。中にはコロナ前より“稼げるようになった”事業者も…。
しかし、成功する民泊には「選ばれる理由」があり、制度の理解や運営力が不可欠です。
- 民泊を始めたい方
- 民泊の現状を知りたい方
- 万博が始まる大阪の民泊について知りたい方
大阪市の民泊、再び増加傾向へ
新型コロナウイルスによる長い観光業不況が明け、2023年以降、大阪市内の民泊施設数が再び増加に転じています。観光庁のデータによれば、訪日外国人客数はコロナ前の水準に迫っており、それに呼応するかたちで民泊の再開や新規参入が進んでいます。
2019年にはピーク時の稼働率を誇った民泊業界は、コロナ禍で大きな打撃を受けました。しかし、2023年秋現在では、既に80%以上の稼働率に回復している施設も多く見られます。
稼働率と客単価が回復した理由

大阪市浪速区で約300室を運営するグローバルコムズジャパンによると、2022年10月に政府が外国人観光客の受け入れを再開して以降、稼働率は急回復。
外国人利用率はかつての5%から、現在は60%以上へと逆転しました。
また、ハイクラス向けのデザイン性と広さを備えた施設は「単価がコロナ前の3割増」となっており、シティホテルやビジネスホテルとの差別化に成功しています。
外国人観光客の動向とニーズの変化
外国人宿泊者の国籍別構成を見ると、以下の順で利用が多くなっています。

出所:日本政府観光局 (JNTO) 発表統計よりJTB総合研究所作成
このうち、アジア圏のリピーターをターゲットにした施設では、滞在期間が長く、1棟貸しタイプの人気が高まっています。また、10人以上収容可能な広めの戸建てやビル一棟タイプに注目が集まっています。
民泊事業者たちの現在地|「拡大」よりも「選別」へ

多くの事業者が再参入・拡大を検討する一方で、「拡大には慎重な姿勢」が共通しています。
民泊5施設を運営する不動産会社「トラストエージェント」は、「競合が激化しており、中心地・大人数収容型でなければ利益が見込めない」と話します。
また、Airbnbのスーパーホストである三島氏は、「良い物件があっても、リネンや清掃会社の人手不足で受け入れが難しい」と言い、拡大よりも現在の施設の質の維持を優先するとのことです。
民泊の制度と種類|行政書士が語る注意点

民泊には以下の3種類があります。
種類 | 法的根拠 | 特徴 |
---|---|---|
新法民泊(住宅宿泊事業) | 住宅宿泊事業法 | 年間180日以内の営業。届出制。 |
特区民泊 | 国家戦略特別区域法 | 2泊3日以上の宿泊条件。自治体の認可制。 |
簡易宿所(旅館業法) | 旅館業法 | 365日営業可能。許可制でハードルが高い。 |
今後の民泊の課題とその対策

1. 物件価格の高騰
近年、民泊市場の再活性化により再参入者が増加し、民泊向け物件の取得コストが上昇しています。特に都心部や観光地周辺では、競争が激しく、投資回収までに時間がかかるケースも。購入・賃貸の判断は慎重に行う必要があります。
対策: 周辺エリアの市場調査を徹底し、中長期的な収益予測をもとに物件選定を行うことが重要です。
2. 清掃・リネン業者の人手不足
コロナ禍明けで民泊の稼働率が回復する一方、清掃業者やリネン業者の人手が不足しており、現場対応が追いつかない事例が増えています。
対策: 清掃・リネン業者と早期に信頼関係を築く、複数業者と提携しておくなどの備えが求められます。実績のある運営会社に依頼することで、このあたりの課題も解決できるでしょう!
3. 近隣住民とのトラブル懸念
民泊運営では、騒音やゴミ出しなどの生活トラブルが近隣住民との問題に発展する可能性があります。運営ルールやマナーの事前説明がカギとなります。
対策: 多言語対応のハウスルールを整備し、チェックイン時に必ずゲストへ共有する仕組みを設けましょう。
今後のチャンス|民泊成功のカギとは?

1. 訪日外国人6000万人時代への準備
政府は2030年までに訪日外国人旅行者6000万人達成を目標に掲げており、今後ますます宿泊需要が高まる見込みです。特に関西圏や地方観光地では、民泊の役割がますます重要になります。
2. 1棟貸し・大人数向け施設へのニーズ増
コロナ後の旅行スタイルの変化により、家族連れやグループ旅行に対応した一棟貸し施設が人気を集めています。プライバシーを重視する外国人旅行者のニーズとも合致しています。
3. 「価格」より「質」で選ばれる時代に
以前は価格の安さが重視されていた民泊市場も、今や快適さやデザイン、サービスの質が選ばれるポイントに変化しています。内装や体験型サービスなど、差別化できる要素が成功のカギとなります。
まとめ|堅実な運営こそが、これからの民泊ビジネス

大阪市内の民泊は、再び大きな成長フェーズに入りつつあります。しかし、コロナ禍での教訓を活かし、拡大一辺倒ではなく「質重視」の姿勢が求められています。
今後も制度の変化や地域ルールに注意しながら、訪日客のニーズを捉えた運営を行うことが、安定収益を実現する鍵となるでしょう。