民泊

【転貸での民泊営業は違法?】合法的に運営するためのポイントを解説!

「転貸物件で民泊を始めたいけれど、契約上問題ないのか不安…」そんな疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか?

転貸物件での民泊運営には、契約内容の確認が不可欠です。契約違反によるトラブルや強制退去のリスクを避けるためには、適切な知識が必要になります。

大久保 太一
大久保 太一
本記事では、転貸物件での民泊運営の注意点や合法的に運営する方法を、民泊専門行政書士の私が解説します。
こんな人におすすめの内容
  1. 転貸物件で民泊を始めたい方
  2. 新規事業として民泊事業を検討中の方
  3. 不動産投資を検討している方

サブリース物件での民泊営業とは

転貸物件を利用した民泊運営が注目されていますが、法律上の制約やリスクが存在します。本記事では、サブリース物件で民泊を行う際の違法性や合法的に運営するためのポイントを解説します。

以下では転貸物件=サブリース物件言います

1.転貸物件とは?一般的な仕組みを解説

転貸物件とは、不動産会社や管理会社が物件オーナー(貸主)から一括で賃貸借契約を結び、第三者(借主)に転貸する契約形態のことを指します。

通常、賃貸物件を転貸することで、オーナーは安定した家賃収入を確保でき、管理会社は転貸で利益を得る仕組みです。

しかし、この仕組みは民泊運営と相性が悪いことがあります。

なぜなら、転貸物件では転貸条件が厳しく制限されていることが多く、契約内容によっては民泊運営が許可されないケースがあるからです。そのため、転貸物件で民泊を行う際には、契約内容の確認が不可欠となります。

2.民泊運営における転貸物件の活用例

サブリース物件を活用した民泊運営には、以下のようなパターンがあります。

①法人が運営する民泊施設

不動産会社が転貸契約を結び、許可を得た上で民泊施設として運営するケース。

②個人オーナーが転貸物件契約を結んだ物件で民泊を運営

オーナーが転貸を通じて民泊利用者に貸し出すケース。ただし、契約内容によっては転貸禁止となる場合があるため注意が必要。

③サブリース契約を利用して宿泊事業を展開

長期滞在型の宿泊施設として運営し、一定のルール内で民泊を行うケース。

これらの事例からも分かるように、サブリース物件の民泊運営は契約内容次第で可能ですが、制約が多いのが現状です。

3.サブリース契約で民泊運営が問題視される理由

サブリース契約では、一般的に「転貸禁止」や「使用目的の制限」が契約に含まれています。そのため、借主が勝手に民泊として運営すると、契約違反となり契約解除や損害賠償のリスクが生じます。

また、サブリース契約の目的は安定した賃貸収入を確保することであり、不特定多数の宿泊者が出入りする民泊は、建物管理やセキュリティの観点から問題視されがちです。

特に、マンションの管理規約で「短期貸し禁止」とされている場合、住民とのトラブルに発展する可能性があります。

こうした問題を回避するためにも、サブリース物件での民泊運営は慎重に進める必要があります。

サブリース物件での民泊営業は違法?関連する法律とリスク

1.民法第612条「転貸の禁止」とは

民法第612条では、借主が貸主の許可なく第三者に賃貸物件を転貸(又貸し)することを禁止しています。これに違反すると、貸主は契約解除を求めることができるとされています。

サブリース契約はこの「転貸」に該当するため、契約書に明確な許可がない限り、民泊利用者へ貸し出す行為は違法とみなされる可能性があります。特に、不特定多数の宿泊者を受け入れる民泊は「一般の賃貸借契約とは異なる使用目的」と解釈されやすく、契約違反として訴えられるケースも少なくありません。

2.賃貸借契約の使用目的違反とは

賃貸借契約では、使用目的が「住居用」と定められていることがほとんどです。民泊は一時的な宿泊を目的とした利用形態であるため、「住居用」として契約された物件を民泊として運用することは契約違反となる可能性が高いです。

特に、契約書に「宿泊施設としての利用禁止」などの条項がある場合、民泊運営は完全にアウトとなります。そのため、民泊を行う前に契約内容を十分に確認することが重要です。

3.違法なサブリース民泊を運営するリスク

違法にサブリース物件で民泊を運営した場合、以下のようなリスクが発生します。

①契約解除

サブリース契約の違反と判断されると、契約解除を求められる可能性が高い。

②損害賠償請求

貸主や管理会社が被った損害を賠償する責任が発生する場合がある。

③行政処分の対象

無許可での民泊運営が発覚すると、自治体から指導や営業停止命令が下されることがある。

特に、違反が発覚した場合、サブリース契約の保証金没収や追加の違約金が発生するケースもあり、経済的な負担が大きくなる可能性があります。

4.実際に起きた違法サブリース民泊の事例

実際に、日本各地でサブリース契約違反によるトラブルが発生しています。

例えば、あるマンションでは住人が管理会社の許可なく民泊運営を行い、管理組合から訴えられました。その結果、契約解除と多額の違約金が発生し、物件の明け渡しを求められる事態となりました。

このような事例からも分かるように、サブリース物件での民泊運営には慎重な対応が求められます。

サブリース物件で合法的に民泊を運営する方法

サブリース物件で民泊を合法的に運営するためには、契約内容の確認や適切な許可の取得が不可欠です。本章では、サブリース物件での民泊運営を可能にするための具体的な方法について解説します。

1.物件オーナーの許可を得る重要性

サブリース物件で民泊を運営する場合、最も重要なのは物件オーナーの許可を得ることです。サブリース契約では、管理会社が物件を一括借り上げているため、管理会社だけでなく、最終的な貸主であるオーナーの同意も必要となるケースが多くあります。

オーナーの許可がないまま民泊運営を行うと、契約解除や違約金請求のリスクが発生します。そのため、オーナーに対して、民泊運営が可能な条件を交渉し、正式に合意を得ることが不可欠です。

許可を得る際には、以下のポイントを明確にすることで、オーナーの理解を得やすくなります。

①どのような宿泊者をターゲットにするのか(観光客・ビジネス利用など)

②施設の管理体制(清掃・騒音対策など)

③民泊運営による収益とオーナーへのメリット

オーナーと良好な関係を築き、透明性のある運営方針を示すことで、民泊事業の実現可能性が高まります。

2.賃貸借契約の見直しと民泊運営可能な条件とは

民泊を運営するためには、サブリース契約や賃貸借契約の条項を詳細に確認し、必要に応じて契約内容を見直すことが重要です。特に、以下のポイントをチェックすることが求められます。

①転貸の許可

契約書に「転貸禁止」と明記されている場合は、民泊運営が難しくなるため、貸主や管理会社に許可を得る必要がある。

②使用目的の明確化

契約の「使用目的」が「住居専用」となっている場合、短期宿泊用途としての利用が制限される可能性がある。

③契約の改定交渉

民泊用途に対応した契約内容に変更できるか交渉し、必要に応じて契約書に民泊利用に関する条項を追加する。

また、一部の不動産会社では、民泊運営を前提としたサブリース契約を提供している場合もあるため、そのような物件を探すことも選択肢の一つです。

3.民泊新法や特区民泊の活用

日本では民泊を適法に運営するために、「民泊新法(住宅宿泊事業法)」や「特区民泊」などの制度が整備されています。サブリース物件で民泊を合法的に運営するためには、これらの制度を適切に活用することが重要です。

①民泊新法(住宅宿泊事業法)

年間180日以内の営業が可能。地方自治体の条例によって運営ルールが異なるため、事前に確認が必要。

②特区民泊

特定の地域(東京都大田区、大阪市など)では、年間を通じて民泊運営が可能。一定の条件を満たせば、サブリース物件でも運営しやすい。

③旅館業法の活用

旅館業法の「簡易宿所営業許可」を取得することで、より自由度の高い民泊運営が可能。ただし、施設の設備基準を満たす必要がある。

これらの制度を活用することで、サブリース物件での民泊運営がよりスムーズになります。

大久保 太一
大久保 太一
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4.物件管理会社・仲介業者と事前に交渉するポイント

サブリース物件での民泊運営を進める際には、管理会社や不動産仲介業者と事前に交渉し、合意を得ることが重要です。交渉時には、以下のポイントを押さえると成功しやすくなります。

①管理会社の立場を理解する

管理会社は物件の安定運営を優先するため、騒音問題や近隣住民とのトラブル回避策を提案する。

②運営の透明性を確保する

予約システムや宿泊者管理の方法を明示し、安全な運営体制を説明する。

③収益の分配を提案する

管理会社やオーナーに対して、収益の一部を還元する仕組みを提案すると、合意が得られやすくなる。

これらの対策を講じることで、サブリース物件でも合法的に民泊運営を行うことが可能になります。

サブリース物件で民泊を行う際の注意点とリスク管理

サブリース物件で民泊を運営する際には、法的リスクや近隣住民とのトラブルに十分注意する必要があります。本章では、運営時の注意点とリスク管理のポイントを解説します。

1.運営ルールを遵守し、トラブルを防ぐ

民泊を運営する際には、関連する法律や自治体の条例を遵守し、適切な管理体制を整えることが不可欠です。

ゲストの管理宿泊者の身元確認を徹底し、不審者の利用を防ぐことも大切です。

また、騒音対策やゴミ処理ルールを明確にし周囲への影響を最小限に抑えるなど、近隣住民との関係維持に努めることや、監視カメラの設置やスマートロックの導入により、不正利用を防ぐことで防犯対策の強化を行うなど、トラブルを未然に防ぐことで、スムーズな運営が可能となります。

2.契約違反を避けるためのチェックポイント

サブリース物件で民泊を行う場合、契約違反を防ぐために、契約書の「転貸禁止」条項を確認すること管理会社やオーナーの許可を得ること自治体の条例や建物管理規約を確認することがとても大切になります。

契約違反が発覚すると、契約解除や損害賠償請求のリスクがあるため、事前にしっかりと確認するようにしましょう。

3.もし違反が発覚した場合の対応策

違反が発覚した場合、速やかに管理会社やオーナーと相談し、適切な対応を取る必要があります。場合によっては、契約の見直しや罰則の軽減交渉を行うことが可能な場合もあります。

適切なリスク管理を行い、サブリース物件でも問題なく民泊運営ができるように準備を進めましょう。

まとめ

サブリース物件で民泊を運営するには、契約内容の確認やオーナーの許可取得が不可欠です。転貸禁止条項がある場合は、契約の見直しや交渉が必要になります。また、民泊新法や特区民泊、旅館業法を活用することで、合法的な運営が可能になります。

さらに、管理会社や近隣住民とのトラブルを防ぐため、適切な運営ルールの策定や防犯対策を徹底することが重要です。契約違反が発覚した場合は、速やかに管理会社と協議し、適切な対応を取る必要があります。

リスクを最小限に抑えながら、収益性の高い民泊運営を実現するためには、事前準備と継続的な管理が鍵となります。

大久保 太一
大久保 太一
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